2023年1月14日14時より、講師の植野比佐見さん(和歌山県立近代美術館 主任学芸員)による『志村章子さんの仕事−ガリ版文化研究者としての』を演題とした講演が盛況に開催されました。定員を超えた51名の人々は、関東から9名、四国2名、九州2名、中部2名、近畿36名と全国各地から志村さんと所縁のある方も多く集まりました。
植野さん自身が志村さんとの関わりで感じられた志村さんのガリ版文化研究者としての姿勢、そして、志村さんが生涯をかけ魅せられたその具体的な100年以上に及ぶガリ版文化がどのように形成され、どのような魅力があるのかを、貴重な画像を交え、美術的価値の観点からもお話いただき、大変貴重な機会となりました。
志村さんの研究を深く理解されてきた植野さんだからこそ話せる内容、そして、今後のガリ版文化をどう育むのか可能性を示唆するようなお話に聞き入りました。
講演に参加してくださったみなさん、講師の植野比佐見さん、本当にありがとうございました!
がりばん楽校では、志村さんからの寄贈資料をみなさんに公開いたしました。展示されている資料や作品はこの中のほんの一部です。
17時からはがりばん楽校にて座談会『志村さんを語る』が開催されました。志村さんに所縁ある方など全国各地から25名参加され、それぞれにとっての志村さんとの関わりや思い出やこれからの思いなど語っていただいたり、それを聞いて志村さんやガリ版の魅力や可能性について考える貴重な時間となりました。みなさんで途中から夕食もいただきながらの和やかなひととき、志村さんもまるでそこにおられるような、志村さんと過ごした毎年の企画展などの歓談の場の雰囲気を思い出すようでもありました。
夕食の『がりばん御前』。ガリ版のガリを生姜・ガーリックに見立て、さらに地元食材(蒲生産・東近江産・滋賀県産)を使用し、メニューが考案されました。
志村さんを偲ぶとても心あたたかい会となりました。みなさま、ありがとうございます。8期の新ガリ版ネットワークの募集も始まっています。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。