「続・セタガヤママ 小さなメディアの40 年」

現在、生活工房ギャラリー(東京都世田谷区)にて、展覧会「続・セタガヤママ 小さなメディアの40 年」が開催中です。

1982 年、世田谷区経堂にオープンした雑貨店「セタガヤママ」。雑貨販売だけでなく、貸本やぬりえの出版、ラジオ放送(ミニFM)など、その活動は多岐にわたりました。会場では「セタガヤママ」を中心に、ママたちが“ 生活” を軸に展開した小さなメディア活動を紹介されています。

 

1979 年に平野公子さんが自宅マンションを開放した文庫「子どもザウルス」、そこで出会った主婦たちが公園や友人宅で展開した「あめの会」では、活動や日々の様子を綴った「あめの会通信」をガリ版刷りで発行していました。ガリ切りを担当された田上正子さんは、編集・製作・発行するガリ版刷りミニコミ誌「あめつうしん」を現在も発行しています。今回の展覧会では「あめの会通信」「あめつうしん」の全てが展示され、20部ほどのバックナンバーは自由に手にとって読むことができるそうです。

また、「あめつうしん」は、毎号、送付される封筒のイラストが変わり、現在の封筒をガリ切りまで担当しているのは、宮澤賢治画本(好学社刊)で知られた小林敏也さん、その前に担当していたイラストレーターの石渡希和子さんの封筒(田上さんによるプリントゴッコ印刷)も展示されているそうです。謄写印刷機などの道具の展示、田上さんの制作風景の映像も会場に流れています。

「あめつうしん」(年6回発行/1年間2400円)は現在も、購読することができる希少なガリ版刷りのミニコミ誌です。(年の途中からでも購読できるそうです)購読ご希望の方は田上さんにメールにて、(masa.tanoue@nifty.com)お名前、住所、電話をお知らせください。ご希望の方には見本誌(無料)をお送りしてくださるそうです。

1980 年に国内の専業主婦数が1,526 万人とピークを迎えるなか、主婦たちが中心となり、子どもたちを相手にした場づくりの数々。ゆるやかな地域コミュニティの成り立ちには、ミニコミやミニFM といった小さなメディアが欠かせませんでした。

会場では、当時のミニコミや写真、平野甲賀さんのグラフィックといった貴重な作品から、現在も続く「あめつうしん」まで、およそ40 年分の資料を展示されています。さらに「セタガヤママ」周辺の子どもたちが当時を振り返ったエッセイ、常連だった絵本作家・石津ちひろさんが書き下ろした詩もご紹介。それぞれの視点から、生活を軸にした小さなメディアの活動を辿ります。マンションの一室から出発したママたちの冒険と、その「続き」を会場へ出かけてお楽しみください。


展 覧 会  「続・セタガヤママ 小さなメディアの40 年 

続・セタガヤママ 小さなメディアの40年 | 世田谷文化生活情報センター 生活工房
1982年にオープンした雑貨店「セタガヤママ」を中心に、ママたちが“生活”を軸に展開した小さなメディア活動を紹介する展覧会。

会  期  2023 年1 月31 日(火)〜 4 月23 日(日) 9:00 〜 21:00 月曜休み

会  場  生活工房ギャラリー(三軒茶屋・キャロットタワー3階)

      154-0004 東京都世田谷区太子堂4-1-1

      TEL 03-5432-1543 www.setagaya-ldc.net

料  金  入場無料

交通案内  東急田園都市線・世田谷線「三軒茶屋」駅直結

      東急・小田急バス「三軒茶屋」停留所そば

主  催  公益財団法人せたがや文化財団 生活工房

企画制作  horo books

後  援  世田谷区、世田谷区教育委員会